10月12日より天王寺公園内庭園「慶沢園」にある茶室「長生庵」にて、関西を中心に活躍する9人の現代作家の作品を、同じく関西で伝統を守り続けながらも新しいことに挑戦し続ける九人の表具師たちが掛軸や屏風に仕立て見立てた展示会「九×９-Final 」が開催される。

今回上田バロンは小さな茶室を使い切った展示を。
過去21年の活動の中でデジタル作品に特化して作品を制作したが、2009年の京都の茶室の障壁画の依頼をきっかけに、コマーシャルワークとは別軸で、日本の伝統を取り入れ、職人の匠の技とコラボレーションした作品に取り組んできた。
その中でも彼自身が焦がれる金箔を贅沢に取り入れた作品は「創世記の失楽園」からインスパイアされた連作で、表具師の松岡健一氏と共に仕上げた茶室へ設える「茶掛」「風炉先屏風」「襖」を披露する。
さらに枝人の谷岡雄介氏による作品も加え、通常の茶室とは一線を画す、絵の世界と空間が溶け合う世界観に浸ることができる。

最終日には表具師による障子の張り替えの実演もある。

ほのかに光差す茶室の空間で美しい手仕事の入った黄金色に浮かび上がる作品世界。
9人の作家と九人の表具師が共に作り上げた新しい視点での表具作品を「長生庵」という特別な場で是非体験して欲しい。

制作協力:株式会社ローランドDG & 株式会社カドカワ

会期: 2021年10月12日(火)〜10月17日(日)
時間: 10:00〜17:00 (最終日は16:00まで)
会場: 天王寺公園内「慶沢園」茶室『長生庵』

〈現代作家〉
上田バロン（イラストレーター)
上田 普（書家）
Juicy（デザイナー　/ 書家）
Mana Hana（和紙作家）
大原そう（イラストレーター）
寅貝真知子（フォトグラファー）
山田裕吉（画家）
藤井 翼（イラストレーター）
高棹祥太（コラージュ作家）

〈表具師〉
碇茂夫 (碇表具店)
斎藤憲彦 (サイトウ豊徳堂)
曽我大祐 (曽我莚治堂)
中野智佳子 (紙戸屋・中野表具店)
中野泰仁 (紙戸屋・中野表具店)
平岡利浩 (平岡表具店)
福田信雄 (株式会社 福田春光堂)
松岡健一 (松岡表具店)
松岡康夫 (松岡表具店)

〈主催〉
カドカワ株式会社